【化学】混合物の7つの分離方法を解説

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勉強

混合物の分離方法は多くあり、どの場合にどの分離法を用いればいいか迷ってしまいます。そこで、この記事では7つの分離法を紹介し、どのような場合にどの分離法を使えばよいのか説明します。

ろ過

液体とその液体に溶けない固体と混合物を、ろ紙などで分離する操作のことです。
ろ紙を通過した液体をろ液という。

どのような場合に用いるのかというと・・・

固体と液体を分けたいとき!

定性分析を行うとき、生成した沈殿と溶液を分けたい時があります。
そのような場合に用いられます。

ろ過は粒子の大きさの違いを利用した分離法です。
一般的なろ紙の目の直径は10-4 cmなので、これより大きな固体粒子を分離することができます。

 

蒸留

2種類以上の物質からなる液体を加熱し、発生する蒸気を冷却して、蒸発しやすい物質を取り出す操作のことです。

どのような場合に用いるのかというと・・・

色々な物質が溶解している液体からある特定の溶媒を取り出すとき!

塩化ナトリウム水溶液から水だけ取り出したい!という場合などに使います。
固体と液体を分離するときに蒸留という言葉を使います。
しかし、液体と液体を分離することもできます。それは次の項目でご紹介します。

 

分留

2種類以上の液体を含む混合物も沸点の差を利用して分離する操作のことです。

色々な液体が混ざっている中から特定の液体を取り出したいとき!

分留は蒸留の中の一つです。蒸留も分留も沸点を利用して分離しますが、液体と液体を分離するときは、分留という呼び方になっています。おおまかに沸点を利用して分離する方法を蒸留と呼ぶ感じになっています。

例えば石油を分離する場合、分留を選択します。石油には、重油、軽油、灯油、ナフサなどの液体が含まれています。それぞれ沸点が違うのでその差を利用し、ある特定の液体のみを分離します。

 

再結晶

溶解度の違いを利用して結晶と溶液に分離する操作のことです。

色々な固体が溶媒に溶解していて、特定の固体だけ取り出したいとき!

例えば、

不純物として食塩を含んだ硝酸カリウムの結晶を熱水に溶かして飽和溶液をつくる。この溶液を徐々に冷却していくと、硝酸カリウムの結晶が析出してろ過により分離することができる。

この場合食塩は不純物として少量だけ含まれているので、食塩は溶液中にそのまま残る。

このような感じで、溶解度の差を利用して色々溶けてる中から特定の物質だけ結晶にして分離する方法です。

 

抽出

物質(固体や混合物)に含まれる特定の成分だけをよく溶かす液体(溶媒)を加えてよく振り混ぜ、目的の成分を溶かし出す操作のこと。

他の分離法で分離できないとき!

例えば、取り出したい物質とその物質が溶解している溶媒の沸点が近い場合、分留はできません… このように物質のもつ性質により今までで紹介した方法が使えないときには、抽出を選択します。

抽出は溶媒に対する溶解度の差を利用します。
分離しようとしている物質に対して溶解度が大きく、他の物質に対して溶解度の小さい溶媒を使います。これを分離したい物質が含まれている混合液に加え、振り混ぜることで、分離したい物質は溶解度の大きい溶媒の方へ移動し、溶媒に対する溶解度が小さい他の物質は混合液にとどまるので分離することができます。

例えば、臭素水から臭素を取り出したいとき、臭素は水よりもベンゼンに溶けやすいため、臭素水にベンゼンを加え振り混ぜれば、臭素はベンゼンに移り、水と分離することができます。

 

昇華

固体を加熱した時、液体の状態を経ずに直接気体になったり、気体を冷却した時、液体を経ずに直接固体になることをいいます。この現象を利用して分離することを昇華といいます。

昇華性のある物質のみを取り出したいとき

ヨウ素と砂の混合物(固体)を加熱すると、昇華性をもつヨウ素だけが気体となり、砂は固体のまま残ります。そして、この気体になったヨウ素を冷却することで、不純物を含まない固体のヨウ素を得ることができます。

 

クロマトグラフィー

ろ紙に吸着している物質の溶媒に対する溶解度の違いを利用して、成分を分離する方法。

物質の検出・確認を行いたいとき

クロマトグラフ―は混合物を分離する方法として用いるのではなく、
物質の溶解度の違いにより成分を分離し、特定の物質の検出などを行うとために用いります。

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