高専には様々な学科があり,幅広い分野の中から自分が学びたい分野の学科に入学します.
高専には機械系や電気系,建築・土木系,化学系の学科が存在します.
中学時代私は化学反応の分野が好きかつ得意でもあったので迷わず高専の化学系の学科に進学を決めました.
しかし,私は現在は機械か電気系の学科を選べばよかったと後悔しています.
なぜそう思うようになったのか詳しく説明していきたいと思います.
就職先が地方に少ない!
あくまでもこれは”高専で習ったことを活かせる就職先を選ぶ”場合です!
化学系の分野に絞らなければ「高専卒」というカテゴリで取ってくださる企業は全国にたくさんあります!
しかし私は高専で学んだことを活かせる企業に就職したかったため就職先が自分の地元に無いという状況に陥りました.
それに比べ機械や電気系の学科では地方にも有名な企業の工場などがあるため就職先が豊富です!
地方就職を希望する高専入学希望者は化学系の学科では就職先が僅かしかありません.
こんな状況に陥ってしまったため地元就職をしたい私は地元に多くある電気系の会社に就職したいと思い,電気系の勉強を独学で始めました.
こんなことになるなら最初から電気系の学科に進んでおけばよかったと思います.
それに化学系の学科はもともと求人倍率が全ての学科の中で一番低いです.
地方就職を希望する高専入学希望者はこの事実をぜひ知っておいた方がいいと思います.
それでも都会で就職するとか化学を活かした職に就きたいわけではないとかであれば,化学系の学科に進むのは良いと思います.
需要が高いのはエンジニア
近年,IT技術の進歩で様々な職業がAIやロボットにとってかわられています,
そのAIやロボットは機械やプログラミングに精通したエンジニアの方々によって作られています.
そして今後さらに人手不足が進行しAIやロボットの活躍する場が増えると思います.
ということは,機械やプログラミングの知識を持っている人が重宝されます.
もしかしたら検査や研究,食品の開発などAIでもできるようになります.
そうなると化学分野の会社に就職できたとしても何十年後もその会社が続いている確証はありません.
このようなことから,私は機械やプログラミングについての知識を学べる学科に入学すればよかったと思っています.
研究は8割思うように進まない
化学の実験では,まず理論に基づいて結果を予想してから実際に実験を進めて結果を確かめます.
化学の分野では「結果はこれ以外考えられない!」と思っていてもなぜか結果が予想と異なることがほとんどです.
例えばプログラミングで思うように動作しなかったら,書いてあるコードの中からどこがエラーの原因なのか知ることができます.
しかし化学は想定できる原因の要素(気温,濃度,気圧,大きさ,装置,光,振動,不純物)が多すぎて本当に何が原因なのか解明できません.
さらに,同じ工程を踏んでいるにもかかわらず,個体差などの理由で誤差が必ず生まれます.
私は,実験の再現性が取れず原因も分からず3か月を過ごし,大した結果も得られず,発表も内容の薄いものとなりました.
何かを作っている・モノづくりをしているという実感はなくただただデータの値が同じになるのか・なぜ変わるのかと考えて,おんなじことを繰り返すだけです.
研究室によって差はありますが,私の周りには再現性で苦戦している学生は多いです.(もちろん世の中に貢献できるような成果をだした学生もわずかにいます)
私はこんなことがあったから化学系の科には入らないほうがいいとは言いません.
しかし,このように地道に研究しても報われないことがあるということはお伝えしたいです.
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